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Chewing Gum and Chocolate / Shomei Tomatsu / チューインガムとチョコレート / 東松照明

¥5,800 税込

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小難しい話は必要ない
何かが体の中を突き抜けていく


Chewing Gum and Chocolate / Shomei Tomatsu
チューインガムとチョコレート / 東松照明


いやはやなんとも。
ただただひたすらに強烈にかっこ良い写真集である。


全体に張る緊張感とスピーディな疾走感。
ザラザラとノイジーでヘヴィな破壊力。
不穏でドロドロとした欲望とダークネス。

50年代60年代に生まれながらも未だに新しく、
人々の心を突き動かし続ける衝動に満ちている。

まるでロックンロールのように。


東松照明も
59年から日本全国の米軍基地の撮影を始め
69年には米軍統治下の沖縄に降り立つ。

1930年に生まれた東松は
終戦後、全国に米軍基地が建ち並ぶ様子を見て育った。

そして、基地と進駐軍を中心点として
急速にアメリカナイズしていく日本を肌で感じていた。


東松の作品は
その急激なスピードに乗り遅れまいと
目の前の状況を、本質を、事実を、
ただただひたすらに追い求めているかのように見える。

言わば、初期衝動。
そのピュアな初期衝動に突き動かされるままに生まれてきた作品なのだろうと感じる。


だから、なのだろう。
まったく古さを感じないのだ。

むしろ新鮮で新しくさえある。
戦争、戦後、アメリカナイズというものが
まさに現在進行系なリアリティをもって迫ってくる。


そして、
タイトルにこそ、
「チューインガムとチョコレート」と
かなり強烈な皮肉を込めてはいるものの、

そこには基地やアメリカナイズの是非を問うような
小難しい思想などは感じられない。

だからこそ本質と事実に向き合えるのだろう。
自然と作品が身体の中を通り過ぎてゆく。


基地問題は今、
厄介な腫れ物のような問題として沖縄に取り残されている。

しかし、
本来の「問題」はそこにはないはずだ。

問題の本質に、事実に、正直に向き合うために
東松照明の視線は今でも刺激的だ。


しかし、
エルヴィス・プレスリーを聴くのに
黒人差別や奴隷制度を持ち出す必要はない。

同じように、
まずは東松照明のピュアな初期衝動に身を任せ
体の中を作品が突き抜けていく感覚を楽しめばいい。

どうせ、答えなんてないのだ。



KEHRER
ISBN-9783868284980
30 X 25cm 224pages
Hardcover
Condition: New

- 洋書 / ドイツ版
- テキスト / ドイツ語

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